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結核について

結核とは

結核とはおもに肺を侵す病気ですが、体内の他の多くの器官に病気を起こします。結核菌に感染した人がすべて「結核」という病気になるわけではありません。感染後一生涯とおして病気になる人は多くて20%から30%です。病気を起こしていない場合、菌は「休止性」または「潜在性」状態にあるといいます。病気が「活動性」になる、つまり発病すると、2〜3週間以上続く咳、発熱、全身倦怠、寝汗、病気がさらに進むと喀血や体重減少、息切れなどの症状があらわれます。

 

 

 

結核の原因は?

結核は、細菌である結核菌(Mycobacterium tuberculosis)によって引き起こされます。この細菌は、体内のあらゆる器官内において病変を引き起こす可能性がありますが、一般的には細菌は肺から体内に侵入し肺に住みつき、そこで病気を起こすことが多いです。

 
 

結核はどのように伝播するのか?

 

結核菌は、結核を発病した人が感染源となり、空気を通して周囲の人々に広がっていきます。風邪のように、結核は患者(感染源)が咳、くしゃみをすることで、ときにはただ話をするだけでも、菌を含んだしぶき(飛沫)が周囲の空気中に飛び散り、それを近くの人が吸い込むことによって感染します。

肺結核を持つ人(患者)、とくに検査でタンの中に多量の菌が証明される人は、その家族、友人、同僚を含む、毎日一定時間を一緒に過ごす人々に菌を感染させる可能性が大きいです。呼吸で吸い込まれた結核菌は多くは肺に住みつき、増殖を始めます。しかし、1-2か月後には人体の側に結核に対する免疫ができて、多くの場合、結核菌は抑え込まれてしまいます(潜在性感染)。もし、その際、人の免疫のでき方が不十分(乳児期、HIV感染がある場合など)だったりすると、感染に引き続き病気に進展してしまいます。またこの時期を無事に経過した人が、その後免疫が低下するようなときには潜在していた菌が再び増殖を始めて病気を起こします。今の成人の結核は大半がこのようにして発生しています。ときに肺で増殖した菌が血管やリンパ管を通してリンパ節、腎臓、骨、脳になど他の器官へと飛び火しでそこに病気を起こすことがあります(肺外結核)。いまの日本では結核全体の2割が肺外結核です。

 
 

結核は治療可能か?

 

はい、一般の人はもちろん、HIVと共に生きる人々においても、結核は治療可能です。結核対策には、DOTS(ドッツ:直接観察下短期化学療法)が国際的に推奨されています。
結核の化学療法においては、細菌を攻撃し確実に根絶するために、強力な抗生物質を2種類以上、一定期間にわたって使用します。結核の薬は最低でも半年間毎日きちんと服用しなければ治りません。途中で服薬を止めり、飲んだり飲まなかったりすると、菌が薬への抵抗力をつけ、薬が効かない多剤耐性結核菌(MDR-TB)になってしまい、生命の危機を招きます。これを防ぐのに有効なのは、「DOTS治療法」です。
処方された薬を患者さんが実際服薬するところを医療職員が目で確認し、支援するサービスです。

 

 

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